「家に3Dプリンターがあったら、あんなものやこんなものが作れるのに…!」
そんな夢を抱いて、ついに僕も3Dプリンターデビューしました!購入したのは、「初心者でも扱いやすい」と評判のBambu Lab A1 mini。セットアップも簡単で、すぐに未来のモノづくりが体験できる…はずでした。
しかし、現実は甘くありません。
次々と現れる小さな「壁」。説明書を読んでもよく分からなかったり、そもそも何で失敗しているのかすら分からなかったり…。
この記事では、僕のような3Dプリンター初心者がA1 miniで実際につまずいたポイントと、それをどうやって乗り越えたのかを、余すところなく全て公開します!
これからA1 miniを買う人、買ったはいいけど上手く使えていない人は、ぜひ最後まで読んでみてください。この記事を読めば、僕が経験した失敗をショートカットして、楽しい3Dプリントライフをスタートできるはずです!
第1章:開封から初プリントまで!最初の「壁」はこれだった
A1 miniは本当にセットアップが簡単です。箱から出して、いくつかのネジを締めて、ケーブルを繋げば、物理的な準備はほぼ完了。しかし、本当のつまずきはここから始まりました。
つまずき①:フィラメントが送れない!
A1 mini はフィラメントをセットするのが楽!
のはずだったんですが、初心者はここで既に躓きました。
「フィラメントの先端を挿入口に差し込むだけ」
と説明にはあるのですが、何度やってもうまく認識してくれません。奥まで入っている感覚はあるのに、プリンター側は空回り…。
▼解決策 原因は単純、レバーを強く押してフィラメントをグッと手で送るでした。

たったこれだけで、嘘のようにスムーズにフィラメントが自動で送り込まれていきました。もし同じ症状で悩んだら、同様の手順でフィラメントを差し込んでみてください!
つまずき②:フィラメントが絡まる
初期フィラメントを使い切って、グルグルに巻かれた純正PLAフィラメントを購入。
しかし
「フィラメントのねじれがとれずに、すぐに絡まってしまう」
A1 mini 本体のチューブを刺しこむ場所を使わずに、添付のようにするだけで、フィラメントのねじれが解決!

つまずき③:作品がプレートから剥がせない
プリント開始から数時間経過して、作品が完成!
しかし…
「プレートから作品が剥がれない!」
これは簡単な理由でした。
- プレートが完全に冷めるのを待つ: これが一番重要です!Bambu Labのプレートは、温度が下がると造形物の定着力が弱まる性質があります。熱いまま剥がそうとするのは絶対にNG。室温までじっくり待ちましょう。
- プレートを曲げる: A1 miniに付属しているプレートは、柔軟性のあるPEIシートです。冷めたのを確認したら、プレートを両手で持ち、軽く「しならせる」ように曲げてみてください。「ペキッ」という小気味良い音と共に、驚くほど簡単に作品が剥がれます。
- それでもダメなら隙間から攻める: 大きな作品や平たい作品は、冷めても剥がれにくいことがあります。その場合は、作品とプレートの間にスクレーパーの角をそっと差し込み、少しだけ浮かせます。以下のスクレーパーを買ったら、大きめの作品も簡単に剥がせたので、おすすめします。
今では、プリントが終わったら放置して、忘れた頃に回収するのがルーティンになりました。焦りは禁物です!
第2章:これだけで成功率が爆上がり!フィラメント管理の極意
順調にプリントできるようになったのも束の間、なぜか印刷がうまくいかなくなる時期が来ました。表面がザラザラになったり、糸が引いたり…。
原因は**フィラメントの「湿気」**でした。空気中の水分を吸ったフィラメントは、印刷品質を著しく低下させ、最悪の場合ノズル詰まりを引き起こします。
▼解決策 ズボラな僕でもできた、簡単で効果的な保管方法がこちら。
- Amazonのジップロック袋が大活躍: 使用後のフィラメントは、普通のシリカゲルよりも脱湿効果がある”オゾ”という乾燥剤と一緒に、密閉できる袋に入れて保管します。これだけで吸湿を大幅に防げます。カメラ用の電動防湿庫は湿度が下がり切らないのでダメのようです。
下に紹介するもを使っていますが、手動ポンプ付きで、お手軽に真空状態にできます。
ちなみに、フィラメント用と書かれた圧縮袋もありますが、レビューの評価があまりよろしくなさそうなので、大きめですがAmazonブランドのものを購入しています。
今の所トラブルなし。
- 乾燥剤は必須アイテム: 上で紹介した乾燥剤です。とてもいい感じです。
たったこれだけのことで、印刷失敗が劇的に減りました。フィラメントは「生もの」だと思って、大切に扱ってあげましょう。
第3章:どれを選べばいいの?初心者のためのフィラメント選び完全ガイド
3Dプリンターの材料である「フィラメント」。実はたくさんの種類があり、それぞれ特性が全く違います。初心者はまず、以下の3種類を覚えておけばOKです!
① まずはこれから!万能選手「PLA」
- 特徴: トウモロコシなどを原料とした植物由来のプラスチック。熱で溶かした時の匂いも甘く、有害なガスも発生しにくいのが特徴。印刷が非常に安定しており、初心者にとって最も扱いやすいフィラメントです。
- 長所: 扱いやすい、硬くて丈夫、カラーが豊富。
- 短所: 熱に弱い(60℃前後で変形)。真夏の車内などに放置することはできません。
- おすすめ用途: 小物、フィギュア、ガジェットまわりの試作品など。
迷ったら、まずはPLAを選んでおけば間違いありません!
純正のマットフィラメント、仕上がりが自然でとてもおすすめです!!!
② ステップアップに挑戦!実用的な「PETG」
- 特徴: ペットボトルと同じ素材。PLAよりも強度と耐熱性に優れています。少し粘り気があり、積層(層と層)の食いつきも良いのが特徴です。
- 長所: 高強度、中〜高耐熱(70℃前後)
- 短所: PLAより吸湿しやすく、印刷設定が少し難しい(糸引きしやすい)。
- おすすめ用途: ドローンのパーツ、屋外で使う治具、スマホホルダーなど、ある程度の強度や耐熱性が求められる実用的なパーツ。
互換フィラメントといえばeSUNと思ってます
③ まるでゴム!可能性が広がる「TPU」
- 特徴: ゴムのように柔らかく、グニャグニャ曲がる軟質素材。衝撃に非常に強いです。
- 長所: 高い柔軟性、耐衝撃性、耐摩耗性。
- 短所: 非常に吸湿しやすく、印刷スピードをかなり遅くしないと失敗しやすい。上級者向けのフィラメントです。
- おすすめ用途: スマホケース、ドローンの保護パーツ、滑り止め、靴のソールなど。
A1 mini での印刷報告あり
初心者はまずPLAで3Dプリントの基礎をマスターし、作りたいものに合わせてPETGやTPUに挑戦していくのがおすすめです!
第4章:A1 miniの真骨頂!2色(多色)印刷に挑戦してみよう
A1 miniの最大の魅力は、なんといってもAMS liteによる多色印刷です!が、予算が少なかったのでAMSは購入できませんでした。
しかしながら、実は「Bambu Studio」の設定の工夫で手動の多色印刷が可能です。
単色の世界から、一気にカラフルな世界へとステップアップできます。
▼2色印刷のざっくりとした流れ
- スライサーソフト「Bambu Studio」に3Dモデルを読み込む。
- 右上のスライスを押して、しばらく待つと画面右にスライスする層をプレビューできるスライダーが表示される。
- スライドしながら、色を切り替える層を探って見つけ、スライダーを右クリックし「一時停止」を追加
- 右上の「造形開始」ボタンを押して印刷を開始
- 手順3で一時停止を設定した層で印刷が停止するので、プリンターのディスプレイを操作し、左上の「x」をタップ。そしてフィラメントの「アンロード」→フィラメント交換→「ロード」する
- プリンタ本体のディスプレイで造形を再開して、完成を待つ

たったこれだけの手順で多色印刷が可能です。
自分でデザインしたロゴを2色でキーホルダーにしたり、…これができるだけで、創作の幅が広がります!ぜひ挑戦してみてください。
まとめ:つまずきは、あなたを成長させる最高のスパイスだ!
3Dプリンターは、ボタンひとつで何でも出てくる「魔法の箱」ではありませんでした。時にはつまずき、失敗し、原因を調べて、試行錯誤する…そんな泥臭い一面もあります。
でも、その一つ一つの「つまずき」を乗り越えるたびに、知識と経験が増え、作れるものの幅が広がっていく。これこそが、3Dプリンターの本当の面白さなのかもしれません。
今回紹介した僕の失敗談が、これから3Dプリンターを始めるあなたの「転ばぬ先の杖」になれば、これほど嬉しいことはありません。
さあ、この記事を参考に、最高に楽しい3Dプリントライフを送ってください!
































































































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